はじめに
SemiAnalysis の下記の記事、非常に興味深いです。
Wafer Cost
上記の記事の下図(説明のために引用します)では、7nm/28nm/90nm/250nm の Wafer Cost と Wafer の枚数の関係を示しています。
- 250nm では、3,000 枚作れば、ほぼコストは一定
- 90nm では、6,000 枚作れば、ほぼコストは一定
- 28nm では、25,000 枚作れば、ほぼコストは一定
- 7nm では、100,000 枚作れば、ほぼコストは一定
グラフを見ると、250nm => 90nm で2倍のCostになっていますね。90nm => 28nm でも 2倍、28nm => 7nm でも 2倍。。。3世代で2倍?
Wafer 1枚で取れる die が 仮に300個だと、
- 250nm では、300 * 3,000 = 900,000 (90万個)
- 90nm では、300 * 6,000 = 1,800, 000 (180万個)
- 28nm では、300 * 25,000 = 7,500,000 (750万個)
- 7nm では、300 * 100,000 = 3,000,000 (3,000万個)
になりますね。
Apple iPhone
2021年のAppleの iPhone の出荷数は、2.379億台 です。
Apple A13 : 98.48 mm2 Apple A14 : 88mm2 Apple A15 : 107.68mm2
仮に、30cm の Wafer で A13/14/A15 は 300個ぐらい取れそうなので、7nm => 5nm になり、倍になっても、6,000万個なので、Wafer Costは一定になっているんでしょうね。
大きな die は?
クライド学習用チップは、die size が大きいです。
仮に、最大露光範囲、26 mm * 33 mm = 858mm の die size を 300 mm Wafer で作ると、62個取れます。
全部良品としても、100枚のWaferで6,200個、1000枚で62,000個。 半数の31個だと、100枚のWaferで3,100個、1000で31,000個。
8個で1ノードを作るシステムだと、100枚でざっくり40 ノード、1000枚で 400 ノード。まー、このぐらいは作りそうですね。
100枚作っても、7nm でのコストは、0.2 - 0.3 の間。。。右側の コストが一定になる 0.07 に対しては、まだ、2-3倍ぐらいのコスト差がありますね。
おわりに
半導体プロセス、進化すれば単価も安くなると思っていましたが、数がでないと、なかなか難しい。7nm になって、それがかなり目立ってきた感じですね。