はじめに
このブログでも何度も取り上げている Tenstorrent。その Tenstorrent が開発した Grayskull Chip を搭載した PCIe Board の販売が開始されました。
Grayskull dev board
ここに PCIe AI Dev Card として掲載があります。お値段が付いているのは、
- Grayskull e75
- Grayskull e150
の2つです。
下記の画像は将来的には無くなるので、説明のために引用しています。
e75 と e150 の違いは、
- e75
- Tensix Cores (96)
- AI Clock : 1GHz
- SRAM : 96MB
- LPDDR4 8GB @ 102.4GB/s
- Total Board Power : 75W
- e150
- Tensix Cores (120)
- AI Clock : 1.2GHz
- SRAM : 120MB
- LPDDR4 8GB @ 118.4GB/s
- Total Board Power : 200W
コア数は2増し、電力は倍増。お値段は、33%増し。
ホストマシン
これを使うためのホストマシンのスペックは、
- x86_64
- PCIe 4.0 x16, dual width
- Memory : 64GB
- Storage : 100GB (2TB以上を推奨)
- Power Connectors : PCIe 6+2-pin (e150のみ) and PCIe 6-pin
- Ubuntu 20.04 (かなり古い)
ソフトウェア
ソフトウェアの一部は、github にて公開されています。
- tt-kmd (Tenstorrent Kernel Module)
- tt-fash (Tenstorrent Firmware Update Utility)
- tt-tools-common
- tt-topology (Tenstorrent Topology)
- tt-smi
- tt-firmware-gs (Tesntorrent Grayskull Firmware)
- tt-buda (Tenstorrent TT-BUDA)
- umd (User mode driver)
tt-firmware-gs にあるファームウェアを解凍したら、
- E300
- E300_105
- E300_X2
- E75
用のfirmwareが出現しました。E150がなくて、E300になっていますね。
tt-metal
tt-metal が TT-Metalium になって、オープンソースとして公開されています。
umd は、user mode driver なのでしょうか
おわりに
かなり前に、SDKをオープンソースにするようなことがサイトに書いてありましたが、やっと、Dev kit で確かめられるようになりました。
が、$599 だと、NVIDIA RTX 4060 (50,000-60,000円)よりお高いです。4070 が買えるお値段です。
おまけに、Grayskull は推論用ですし、メモリも8GBです。4060は8GBですが、4070は12GBです。
データフロープロセッサーやTileベースのシステムの勉強や研究をしたいのなら、いいのでは?と思います。
参考記事(追記、2024.02.04)
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