Vengineerの妄想

人生を妄想しています。

Tesla Dojoを開発したメンバーが作ったDensityAI、その正体が少し見えてきた!

はじめに

以前、このブログで

「Tesla Dojo を開発したメンバーが操業した DensityAI という会社って!」

という記事を書きました。

vengineer.hatenablog.com

当時は、まだDensityAIはほぼステルス状態。

サイトを見ても詳しい製品情報はなく、

「なんか凄そうなビデオが流れている」

くらいしか分かりませんでした。

しかし、2026年8月になってDensityAIのサイトを見ると、かなり面白いことが書かれています。

そして、あたし的には

「ああ、なるほど。そういう方向だったのか」

という感じです。

DensityAIが狙っているのは、単なる「GPUの代わりになるAIチップ」ではなさそうです。

むしろ、

AI推論におけるMemory Wallを、チップ単体ではなく、Die → Package → System → Softwareまで含めて潰しに行く会社

と考えると、かなり分かりやすくなります。

DensityAIが現在掲げているもの

現在のDensityAIのサイトには、かなり明確な説明があります。

DensityAIは、

Building the fastest inference solution for frontier models

を掲げています。

そして、対象はfrontier-scale LLM inference

つまり、巨大なLLMを推論するためのシステムです。ここで面白いのが、その次。

DensityAIは自分たちのアーキテクチャを、

Near memory compute

と説明しています。

そして、

SRAMのようなNear-Memory Computeのトポロジー + HBMのような高密度なメモリ

を組み合わせる、としています。([densityai.com][1])

これ、かなり重要です。

HBM GPUとSRAM Meshの「いいところ取り」

DensityAIの説明では、現在のAIアクセラレータには大きく2つの方向性があるとしています。

HBM GPU

  • Bandwidth:8 TB/s
  • Capacity:192 GB
  • Compute Utilization:約7%

SRAM Mesh

  • Bandwidth:300 TB/s
  • Capacity:1 GB
  • Compute Utilization:50%

そしてDensityAIは、

DensityAI

  • Bandwidth:SRAM-like
  • Capacity:DRAM-like
  • Compute Utilization:90%以上を目標

としています。

もちろん、これはDensityAI自身による比較なので、その数値をそのまま第三者ベンチマークとして受け取るべきではありません。特にSRAM Meshについては小規模モデルで評価しているとの注意書きもあります。ただし、ここでDensityAIが言いたいことは非常に分かりやすい。

「BandwidthかCapacityか」という問題

AIアクセラレータを考えるとき、

演算性能を何TFLOPSにするか

という話になりがちです。

しかしLLM、とくに長コンテキストのInferenceでは、

「データをどこに置いて、どうやって演算器まで持ってくるのか」

が極めて重要になります。

HBMは容量を大きくできます。演算器のすぐ横に巨大なSRAMを置くような構成と比較すると、データ移動には距離があります。逆にSRAMを大量に並べれば、とんでもない帯域を作れます。

しかし、

SRAMは高価で面積を食う。

そのため、容量を巨大化するのが難しい。DensityAIは、この問題を

Bandwidth vs Capacity

として捉えているようです。そして、その解決策が

「メモリをもっと速くする」

ではなく、

「メモリを演算器の近くに置く」

という方向です。DensityAI自身も、

The path through the memory wall runs through memory placement, not around it.

という非常に興味深い表現を使っています。日本語にすると、

「Memory Wallを迂回するのではなく、メモリをどこに置くかでMemory Wallを突破する」

という感じでしょうか。

そして今回、一番面白いのがここ

タイトルは、

Three layers of the stack, designed together by DensityAI

です。つまり、

Die

Package

System

の3階層を、

最初から一緒に設計する

という考え方です。これ、半導体屋からすると結構重要です。

Layer 1:Die

まずDie。

Memory integrated directly into the compute stack.

と説明しています。

ComputeとMemoryを極めて近い場所に置く。

これによって、

  • 帯域
  • 容量
  • 演算性能

を同じ場所で考える。

通常のGPUでは、

Compute Die → Package → HBM → Package → Compute

というデータ移動を意識する必要があります。

ところがDensityAIは、

そもそもデータを遠くまで動かさない

という発想です。ここは、DensityAIのアーキテクチャを理解する上で一番重要な部分だと思います。

Layer 2:Package

さらに面白いのがPackage。

DensityAIは、

A single package tiles together multiple compute dies

と説明しています。

1個の巨大なCompute Dieを作る

というより、

複数のCompute DieをPackage内にタイル状に並べる

方向です。

memory and compute replicated across a large surface

としています。ここで重要なのは、

Computeだけを増やすのではない

ということ。MemoryもComputeも複製して、

Capacity、Bandwidth、FLOPsを一緒にスケールさせる。

これはかなり面白い考え方です。

「チップレットだからスケールする」ではない

ここは普通のチップレット設計とは少し違うところだと思います。

一般的なチップレットでは、

「大きなDieを小さなDieに分割して製造しやすくする」

というメリットがあります。

しかしDensityAIの説明を見ると、それだけではありません。むしろ、

MemoryとComputeの物理配置そのものをアーキテクチャとして利用する

ことが重要そうです。

Dieを分割したからチップレット

ではなく、

MemoryとComputeを最適な距離に配置するためにDieを分割する

という発想です。ここはかなり違います。

Layer 3:System

そして最後がSystem。ここがDensityAIの一番「Dojoっぽい」ところかもしれません。

DensityAIはSystemについて、

Silicon, packaging, kernels, and serving all designed together as one system.

と説明しています。

Silicon

だけでは終わりません。

Packaging

も、

Kernel

も、

Serving

も、

一緒に設計する。

さらに、

compute organization to software architecture, all the way to inference serving.

としています。これはもう、

AIアクセラレータを作っている会社

というより、

Inference Systemそのものを設計している会社

と考えたほうがよさそうです。

2025年の記事を振り返ってみる

ここで、1年前の記事に戻ります。2025年8月の時点では、DensityAIはほぼステルス。当時の記事では、

Siliconそのものの職はなく、Signal Integrity/Power Integrity、Power Module、Packagingの仕事のようです。

と書いていました。これは当時としてはかなり面白いポイントでした。

ところが現在の求人を見ると、状況が全然違います。

現在は、

  • AI Core DV
  • RTL
  • DFT
  • Physical Design
  • Physical Design Timing
  • Performance Verification
  • Advanced Packaging
  • Signal Integrity / Power Integrity
  • Hardware Reliability
  • Hardware Test
  • Electrical Engineering
  • Compiler
  • MLIR
  • Kernel
  • Firmware
  • Simulation

など、**シリコンからソフトウェアまで一気通貫の人材を募集しています。

これを見ると、

「ああ、2025年に見えていたPackagingやSI/PIは、単なる周辺技術ではなかったんだな」

と思います。

DensityAIが本当に作ろうとしているもの

ここからはVengineerの妄想です。

DensityAIが作ろうとしているものを、

AI Accelerator

と呼ぶと、ちょっと小さく見えるのではないでしょうか。

むしろ、

「Memory-centric AI Inference System」

なのではないか。と妄想しています。

                LLM / Serving
                     │
                  Runtime
                     │
                  Kernel
                     │
                  Compute
                     │
             ┌───────┴───────┐
             │   Near Memory  │
             │     Compute    │
             └───────┬───────┘
                     │
              Memory Architecture
                     │
          ┌──────────┴──────────┐
          │        Package      │
          │  Compute + Memory   │
          │   Compute + Memory  │
          │   Compute + Memory  │
          └──────────┬──────────┘
                     │
                  System
                     │
                    Rack

というような、

Memory配置からSystem、Softwareまでを逆算して作る

構成です。

ここがTesla Dojoとのつながりなのかもしれない

もちろん、DensityAIの現在の製品がDojoと同じ構造だと言っているわけではありません。しかし、CEOのGanesh Venkataramanan氏自身が、これまでの仕事として

  • AMD Opteron / x86-64
  • multicore x86
  • Tesla FSD Computer
  • Tesla Dojo

を挙げています。

そして現在のDensityAIについて、

「AI computeをscaleで作り直す」

という趣旨を発信しています。ここが面白い。

Dojoで経験したのは、

「巨大なAI計算を、従来のGPU+ネットワークという構成だけで考えない」

という世界だったはずです。

その経験を、今度は

LLM Inference

に持ってきているのではないか。これはかなりありそうです。

DojoはTraining、DensityAIはInference

ここも非常に興味深いところです。

Dojoは基本的には、

Training

のためのシステムでした。

一方DensityAIが現在強く打ち出しているのは、

Inference

です。そしてLLM Inferenceでは、特にDecodeが厄介です。Tokenを1個ずつ生成する。そのたびにMemoryからデータを読み出す。

巨大モデルになればなるほど、

演算器が速いかどうかより、データをどう持ってくるか

が効いてきます。だから、

「もっとFLOPSを増やそう」

ではなく、

「MemoryをComputeのすぐそばに置こう」

になる。これがDensityAIの思想なのではないでしょうか。

NVIDIA GPUとは違う戦い方になる?

ここも妄想です。

NVIDIAは、

GPU

HBM

NVLink

NVSwitch

Network

という巨大なScale-outシステムを非常に強く作っています。

DensityAIは、それとは違う方向。

もっとComputeとMemoryを物理的に近づける。

そしてPackage内で、

Memory + Compute

を大量に複製する。さらにSystem Softwareまで専用設計する。

「GPUを速くする」

という発想ではなく、

「GPUという構造そのものを変える」

というアプローチなのかもしれません。

おわりに

2025年8月。

VengineerがDensityAIについて書いたときには、

「Dojoの人たちが集まって、何か凄いものを作っているらしい」

というところまででした。

2026年8月。

少しずつ、その「何か」が見えてきました。

それは、

HBMより速く、SRAMより大容量

という単純なMemoryの話だけではない。

Memoryをどこに置くか

から始めて、

Die → Package → System → Software

を一緒に設計する。

DensityAIが本当にこれを実現できるなら、

これは単なる

「NVIDIA GPU対抗チップ」

ではありません。

むしろ、

「LLM Inference用コンピュータの再設計」

なのかもしれません。

そして、Dojoを経験したメンバーが次に挑戦しているのが、

TrainingではなくInference

というのも、個人的には非常に興味深いところです。

まだ製品の詳細は分かりません。

だからこそ、

これから何が出てくるのか、もう少し妄想してみたいと思います。

Groqの経営陣

はじめに

2025年9月26日にXに投稿した当時のGroqの経営陣

この時には既に、それなりのことを考えている感じになっていました。

その点を振り返り、現在の経営陣についても記録に残します。

2025年9月26日当時のGroqの経営陣

  • CEO(2016.9-) : Jonathan Ross
  • CHEIF LEGAL OFFICER(2024.7-) : Carie Hart
  • CHEIF TALENT OFFICER(2024.2-) ; Allison Hopkins
  • COO (2024.3-) : Sunny Madra
  • PRESIDENT OF INERNATIONAL : Mahsen Mozami
  • CHIEF FINACIAL OFFICER (2025.9-) : Simon Edwards
  • CHIEF REVEUE OFFICER (2024.11-) : Ian Andrews
  • CHIEF MARKETING OFFICER (2025.2-) : Chelsey Susin Kantor

の次が

  • CHIEF ARCHITECT & HEAD OF HARDWARE(2022.3-) : Igor Ansovski
  • HEAD OF ML COMPILERS(2020.11-) : Andrew Ling

2025.12.25 に NVIDIA が XXXX

vengineer.hatenablog.com

これにより、Groq の CEO は、CFO の Simon Edwards -san になる

2026.08.06 現在

2026.08.06 現在のGroqの経営陣は、

  • CEO : Adam Winter (LinkedIn によると、暫定CEOになっている)
  • CFO : Matt Eng
  • COO : Alan Rice
  • CTO : Sinclair Schuller (LinkedIn によると、暫定CTOになっている)
  • CPO : Rakesh Malhotra
  • Head of Commercial & Customer : Scott Albin
  • Head of Legal : Kelly Kozich
  • Head of People & Workplace : Jacquie Hettinger

全員、違いますね。

CEOになった、Simon Edwards -san は、2026.6に、Bloom Energy の CFO になっています。

前の経営陣の今は、

  • CEO(2016.9-2025.12) : Jonathan Ross => (2025.12 : NVIDIA/Chief Software Architect)
  • CHEIF LEGAL OFFICER(2024.7-2025.12) : Carie Hart => 2025.12 - 2026.3 (COO, GM of Licensing, CLO & Board Member)
  • CHEIF TALENT OFFICER(2024.2-2026.4) ; Allison Hopkins
  • COO (2024.3-2025.12) : Sunny Madra => (2025.12 : NVIDIA/VP Hardware)
  • PRESIDENT OF INERNATIONAL(2023.11 - 2026.1) : Mahsen Mozami => (2026.1 : Upscale AI/Seniro Advisor, 2026.2 - DNN/Vice Chairman, 2026.8 : SambaNova/Vice Chairman)
  • CHIEF FINACIAL OFFICER (2025.9-2025.12) : Simon Edwards => (2026.1 - 2026.3 : CEO, 2026.4 : Bloom Energy/CFO)
  • CHIEF REVEUE OFFICER (2024.11-2026.1) : Ian Andrews => (2026.1 : NVIDIA/GTM)
  • CHIEF MARKETING OFFICER (2025.2-2026.1) : Chelsey Susin Kantor => (2026.2 : Stealth/Something New)

の次が

  • CHIEF ARCHITECT & HEAD OF HARDWARE(2022.3-2025.12) : Igor Ansovski => (2025.12 : NVIDIA/VP LPU Hardware)
  • HEAD OF ML COMPILERS(2020.11-2025.12) : Andrew Ling => 2025.12 - (NVIDIA/Vice President ML Compiler Software)

NVIDIAへに移動は、

  • CEO(2016.9-2025.12) : Jonathan Ross => (2025.12 : NVIDIA/Chief Software Architect)
  • COO (2024.3-2025.12) : Sunny Madra => (2025.12 : NVIDIA/VP Hardware)
  • CHIEF ARCHITECT & HEAD OF HARDWARE(2022.3-2025.12) : Igor Ansovski => (2025.12 : NVIDIA/VP LPU Hardware)
  • HEAD OF ML COMPILERS(2020.11-2025.12) : Andrew Ling => 2025.12 - (NVIDIA/Vice President ML Compiler Software)

ですね。

おわりに

Groq別会社になっていて、今後、プロダクトはNVIDIAから買うって感じになるんですかね。

それで、儲かるのだろうか。。。。

映画 : キャリー(クロエ版)のトニー役は、ベイビー・ドライバーのアンセル・エルゴート

はじめに

クロエ版のキャリーは、2013年公開。

あたしが観たのは、2015年2月

vengineer.hatenablog.com

この時は、

オリジナルのキャリー(1975)は、何度も観ているし、DVDも持っています。
オリジナルのキャリーは、監督は、ブライアン・デ・パルマ。
出演は、シシー・スペイセク、ウィリアム・カット、ジョン・トラボルタ、エイミー・アーヴィング、そして、あたしのナンシー・アレンです。みんな若いです。

とオリジナルのキャリー(1975) について、書いている。ここに出ている俳優さんは、みなさん、おじいちゃん、おばあちゃんです。何しろ、51年前ですから。

トニー役のアンセル・エルゴート

www.allcinema.net

トニー役のアンセル・エルゴートは、この「キャリー」がデビュー作。

で、その後が凄い。あたしが観た作品は、

  • ダイバージェント(2014) / DIVERGENT
  • ダイバージェントNEO (2015) / INSURGENT
  • ダイバージェントFINAL(2016) / ALLEGIANT

このシリーズは、面白かった。

  • ベイビー・ドライバー (2017) / BABY DRIVER

この映画は、めっちゃよかったよ。ベイビー。

  • クリミナル・タウン(2017) / NOVEMBER CRIMINALS
  • ビリオネア・ボーイズ・クラブ (2018) / BILLIONAIRE BOYS CLUB

この2作品もよかった。

そして、

  • ウエスト・サイド・ストーリー (2021) / WEST SIDE STORY

おまけに、TOKYO VICE もよかった。Season2はまだ観れていない。

  • TOKYO VICE (2022)
  • TOKYO VICE Season2 (2024)

おわりに

キャリーの母親役は、 ジュリアン・ムーア

あたし的には、 シシー・スペイセク

にやってもらいたかった。

NVIDIA Rubinを、最初から眺めてみる (「新しいGPU」だと思っていたら、とんでもないシステムだった)

はじめに

最近、このブログではNVIDIA Rubinの記事が増えています。

  • Rubin
  • Vera。
  • Rubin Ultra
  • NVL72
  • NVL144
  • NVL576
  • Compute Tray
  • NVLink Switch。
  • ConnectX-9。
  • 800VDC

記事を書いている本人も、

なんでRubinの話が、こんなに広がっているんだ?

と思っています。でも、これを最初から順番に並べてみると、意外と話はシンプルです。

Rubinというのは、

「新しいGPU」

というだけではありません。

むしろ、

NVIDIAが次世代のAIコンピュータを、どう作ろうとしているのか?

を見るための、とても良い題材です。

今回は、Rubinをあまり知らない人向けに、最初から眺めてみます。

Let's 妄想。


まずRubin GPU

話を簡単にするため、まずGPUだけを考えます。

Blackwellの次がRubinです。

Blackwell
   ↓
 Rubin

当然、

「次のGPUなんだな」

と思います。

実際、それで間違いではありません。

でも、Vengineerとして気になるのは、

「中身はどうなっているんだ?」

です。


Rubinは、最初から「Dieを分ける」方向だった

Rubinについて妄想を始めたのは、2024年です。

当時のVengineerは、BlackwellからRubinへの変化を考えながら、

Compute DieとI/O Dieを分けるのでは?

と妄想しました。

さらに、

Cache Dieを別にするのでは?

とも考えました。

つまり、

巨大な1個のDie
       ↓
Compute
I/O
Cache
       ↓
それぞれを分ける

という方向です。

これ、単純に考えると、

「なんでわざわざ分けるの?」

となります。


なぜ分けるのか?

半導体は、巨大にすればするほど作るのが難しくなります。

そこで、

必要な機能を、必要な場所に分ける。

という考え方が出てきます。

例えば、

Compute Die
     │
     │
   HBM

Compute Die
     │
     │
   HBM

   I/O Die

です。

ComputeはCompute。

I/OはI/O。

MemoryはHBM。

それぞれを最適化する。

これはBlackwellからさらに進んだ、

Chiplet / Multi-Die

の世界です。

そしてRubinでは、実際の発表内容を見ていくと、この方向性がかなり見えてきました。


でも、ここで終わらない

普通なら、

RubinのDie構成が分かった!

で終わります。

Vengineerは終わりません。

次に、

「じゃあ、そのRubinは何に載るの?」

となります。

すると、

Vera + Rubin

が出てきます。


Vera + Rubin

Blackwellでは、

Grace
 +
Blackwell

でした。

Rubinでは、

Vera
 +
Rubin

です。

つまりCPUも次世代になります。

Veraについても、VengineerではDie Shotを眺め、

Graceのような1 Die CPUではなく、Multi Dieなのでは?

と妄想しています。

さらにVeraを2個使った、

Vera Superchip

のような構成も妄想しています。

ここで、

Rubin GPUだけ見ていても、Rubinシステムは分からない

ということになります。


さらにBoardを見る

では、

Vera + Rubinは、どんなBoardに載るの?

となります。

そこでVengineerは、

Vera Rubin Board

を眺めます。

ここから一気に面白くなります。

CPU。

GPU。

Memory。

PCIe。

NVLink。

Network。

Storage。

全部がBoard上に現れてきます。

さらに、2025年にはVera Rubin Boardの写真から、Vera側のメモリとしてSOCAMM2らしきものまで妄想しています。

つまり、

「GPUを調べる」

から、

「コンピュータを調べる」

へ変わっています。


そしてCompute Tray

ここでさらに外へ出ます。

Boardを何枚かまとめて、

Compute Tray

になります。

2026年にはCESでVera + Rubin Compute Trayが公開され、Vengineerはそこから、

どこに何がある?

どう接続されている?

どこが電源?

と調べています。

つまり、

Die
 ↓
Package
 ↓
Board
 ↓
Compute Tray

と視野が広がります。


そしてNVLink Switch

Compute Trayができても、

AIではそれだけでは足りません。

なぜなら、

GPU同士を高速に通信させる必要があるからです。

そこでNVLink Switchです。

Vera Rubinでは、

Compute Tray
     │
     │
NVLink Switch

という構成になります。

さらにRubin Ultraになると、

NVLink Switch Trayの構成まで変わってきます。

VengineerはGTC 2026の映像から、

Vera RubinではNVLink Switchが3個。

Vera Rubin Ultraでは6個。

という違いにも注目しています。


ここまで来ると、もうGPUではない

ここまでを並べてみます。

Rubin GPU
   ↓
Vera + Rubin
   ↓
Board
   ↓
Compute Tray
   ↓
NVLink Switch

ここまで来ると、

「Rubin GPUは何TFLOPSですか?」

だけでは、もう説明できません。

Rubinは、

システムの一部

です。


ではRackはどうなる?

ここからさらに外へ出ます。

Rubinには、

NVL72

があります。

そしてRubin Ultraでは、

NVL576

という、とんでもない規模まで出てきます。

Vengineerでは2025年の時点で、Rubin NVL144とRubin Ultra NVL576の1U構成まで妄想していました。

そして2026年には、

Vera Rubin NVL72

の実物に近いRackの写真まで登場しています。

Vengineerは、その写真からBMCまで妄想しています。


そして「電源」が出てくる

ここまで来ると、避けられない問題があります。

電気です。

GPUを大量に動かせば、当然ものすごい電力が必要になります。

Rubin UltraのKyberでは、

800VDC

という世界に入ってきます。

Vengineerでは、この800Vを54V/12Vに変換するDC/DCがCompute Trayにどう配置されるのかまで追っています。

つまり、

GPU
 ↓
Board
 ↓
Tray
 ↓
Rack
 ↓
Power

です。

GPUの話をしていたはずなのに、

電源設備の話になってしまいました。


Rubinを一枚の絵にすると

Rubinを初めて知る人には、まずこれだけ覚えてもらえばいいと思います。

                 AI Factory
                     │
                   Rack
                     │
            ┌────────┴────────┐
            │                 │
      Compute Tray      NVLink Switch
            │
      ┌─────┴─────┐
      │           │
    Vera        Rubin
      │           │
    Memory       HBM

実際にはもっと複雑です。

Networkもあります。

Storageもあります。

BMCもあります。

Powerもあります。

Coolingもあります。

Softwareもあります。

でも、最初はこれで十分。


Rubinの本当の面白さ

Rubinの面白さは、

「Blackwellより何倍速くなった」

だけではありません。

むしろ、

「NVIDIAが、AIコンピュータをどう分解して、どう組み立てようとしているのか」

を見ることができます。

Compute。

Memory。

I/O。

Network。

Power。

Cooling。

それぞれを最適化して、

最後に一つの巨大なコンピュータにする。


だからVengineerはRubinを追いかける

Rubinを調べていると、

最初は、

GPUのDieが気になる。

次に、

HBMが気になる。

その次に、

Veraが気になる。

さらに、

Boardが気になる。

さらに、

Compute Trayが気になる。

さらに、

NVLink Switchが気になる。

さらに、

Networkが気になる。

最後には、

「このRack、電源どうなってるの?」

となります。

そして今度は、

「このRackを何百台並べると、AI Factoryになるんだ?」

となる。

ここまで来ると、

もうGPUの話ではありません。

AI Computerの話です。


おわりに

Rubinは、

「NVIDIAの次世代GPU」

です。

それは間違いありません。

でも、Vengineerとしては、もう少し違う見方をしてみたい。

GPU
 ↓
Package
 ↓
Board
 ↓
Compute Tray
 ↓
NVLink Switch
 ↓
Rack
 ↓
Cluster
 ↓
AI Factory

Rubinを追いかけていると、

GPUからAI Factoryまで、一気に見ることができます。

だからRubinは面白い。

そして、これまでVengineerが書いてきた記事も、

実は全部つながっています。

次回は、

「じゃあ、VengineerはRubinの何を見て、何を妄想してきたのか?」

もう少し細かく見てみます。

Let's 妄想。

ThinkVision M16 を買った

はじめに

Lenovo のお安くなったよ、メールに

  • ThinkVision M16

が 29,700円 (税込、送料無料)だったので、ポチリました。

ThinkVision M14

2019年7月に、ThinkVision M14 を購入しました。

転職時に買った、Lenovo V720 と一緒に使い、その後、今使っている ThinkBook でも使っています。

しかしながら、X Windows にて、文字を表示すると、小さいです。特に波形表示をした時の、0, 3, 6, 8, 9 の区別ができない時があったんです。

ThinkVision M16

14インチから16インチになり、対角線にて2インチ、5センチ広がったので、見えるようになりました。

おわりに

ThinkVision M14は、31,104円 (税込)でした。

ThinkVision M16は、29.700円 (税込)なので、お安くなり、大きくなって嬉しいです。

でも、ThinkVision M16 が入るケースがありません。。。

AMDがTaalasを買収!

はじめに

Tenstorrentの創業者が2023年9月に創業したTaalasをAMDが買収しました。創業から約3年で買収されちゃいました。

2026年2月時点で、$219Mぐらいの資金調達しているので、ざっくり5倍の $1B ぐらいなんでしょうか?

Taalas

Taalas については、下記のエントリーに残しています。

vengineer.hatenablog.com

  • CEO : Ljubisa Bajic さん : Tenstorrentの創業者
  • CTO : Drago Ignjatovic さん : Tenstorrent の VP Hardware Engineering
  • COO : Lejla Bajic さん

が創業者です。

上記のエントリーを書いた時は、従業員は24名でしたが、Linkedinを調べたら、26人なのでほとんど増えていません。

Taalas の創業時とTenstorrentの関係を振り返る

下図は、2021年から2026年までのTenstorrentの年表です。

  • 2023.1 に、Jim さんが CEO に
  • 2023.3 に、Ljubisa Bajicさん と Lejla Bajicさん が退職
  • 2023.7 に、Drago Ignjatovic さん が退職
  • 2023.9 に、Taalas を創業
  • 2026.2 に、Taalas、ステルスモードからオープンに
  • 2026.8 に、AMDに買収

Gemini -san に聞いたらこんな感じ

2023年3月にTenstorrentを辞めた人によって創業されたんだけど、なんで、Tenstorrentを辞めたの

Taalasの創業者であるリュビシャ・バイッチ(Ljubisa Bajic)が、2016年に自ら共同創業したTenstorrentを離れた(表向きは2023年春にCTOを退任・経営陣から一歩引いた)背景には、「AIアクセラレータのあり方(アーキテクチャ)に対するビジョンの違い」と「ゼロからの新しい賭け」がありました。

公式な理由は円満な形(新たなプロジェクトへの挑戦)として発表されましたが、その裏にあたる技術的な動機や経緯は次のようなものです。

1. 「汎用プロセッサ」の限界と、ハードワイヤリングへの確信

Tenstorrentは、ジム・ケラー(Jim Keller)らのもとで「RISC-V CPUコア」と独自のテンソルプロセッサを組み合わせた、非常に柔軟性の高いスケーラブルなAIプロセッサ(GrayskullやWormholeなど)を開発していました。 しかし、バイッチが目指したのは、そうした「プログラム可能な汎用チップ」の延長線上ではなく、「特定のLLMのモデル構造と重みそのものを、シリコンの配線に直接焼き付ける(ハードワイヤリングする)」という、ある意味で対極にあるラディカルなアプローチでした。 汎用性を捨ててでも「データをメモリから一切動かさない」構造に特化しなければ、AIの爆発的な推論コストとレイテンシの壁は突破できないという強い確信が彼の中に生まれたためです。

2. ジム・ケラーの参画による役割の変化

Tenstorrentには、伝説的なCPU設計者であるジム・ケラーが2021年に加入し、2023年にはCEOに就任しました。 これに伴い、創業者であったバイッチは一時的にCEOからCTOへ役割を移行しましたが、組織が大きくなり、既存の路線(RISC-Vやソフトウェアエコシステムの構築に苦戦しながら進む道)が固まっていく中で、自分が本当にやりたい「モデルを石に彫り込むような極端な専用チップ(Taalasのアイデア)」をゼロから立ち上げるために、同社を離れる道を選びました。


バイッチはTenstorrentという会社を「地下室のアイデア」からユニコーン企業へと育て上げた立役者ですが、そこで得た知見や限界をバネにして、「GPUや汎用アーキテクチャの延長では未来のAIのコストと電力の壁を絶対に超えられない」という強烈な問題意識から、Taalasを創業するために袂を分かつことになりました。

おわりに

Fablessの会社で 創業3年って、早いですね。。。

TaalasのASICって、モデルのパラメータをSRAMに置くのではなく、ROMにするということですが、このROMの部分を置き換えれば、モデルは同じだけど、パラメータを変えられるということですかね。最初のバージョンでOKになれば、ROMなので追加の検証って、それほどなさそうですね。

ROM用のマスク作成だけになるので、製造までの時間は短くなりそう。

ただし、モデルそのものが変われば、また最初からね。

追記)、

5月20日にXに投稿したこれ、ある意味、Taalasは Tenstorrent の AIアクセラレータですが、別の意味でAMDに買収されましたね。

Volta → Ampere → Hopper → Blackwell → Rubin → Feynman NVIDIAはGPUを作っているのか、それともAI Factoryを作っているのか?

はじめに

NVIDIAのGPUについて、このブログではこれまで、

  • Volta
  • Ampere
  • Hopper
  • Blackwell
  • Rubin

と、その時々でいろいろ妄想してきました。

そして、さらにその先にはFeynmanがいます。

普通に考えると、

Volta → Ampere → Hopper → Blackwell → Rubin → Feynman

は、NVIDIA GPUの世代交代です。

でも、これを別の見方で眺めてみると、ちょっと面白いことに気が付きます。

GPUそのものが変わっているだけではありません。

GPUの周りに、

  • HBM
  • NVLink
  • NVSwitch
  • CPU
  • NIC
  • CXL
  • 電源
  • 冷却
  • Rack

がどんどん集まってきています。

そしてBlackwellあたりになると、

「GPUを買う」

という感覚から、

「AIを計算するRackを買う」

という感覚に変わってきています。

では、VoltaからFeynmanまでを一本につないでみると、どうなるのでしょうか。

Let's 妄想。


1. Volta

GPUが「AIを計算するもの」になり始めた

Voltaの代表はV100です。

この世代で大きかったのは、もちろんTensor Coreです。

GPUはもともとグラフィックス用のプロセッサでした。

それがCUDAによって汎用計算に使われるようになり、Voltaではさらに、

AIの行列演算をGPU内部に専用回路として持つ

方向に進みました。

つまり、

GPU
 ├─ CUDA Core
 └─ Tensor Core

です。

ここでGPUは、

「グラフィックスも計算もできるプロセッサ」

から、

「AIを非常に高速に計算できるプロセッサ」

へ変わり始めます。

しかし、この時点ではまだ、

GPUそのものが主役

です。

CPUがいて、

CPU
 │
PCIe
 │
GPU

という構成が基本。

GPUを速くすればいい。

そんな世界です。


2. Ampere

GPUを「AIアクセラレータ」として完成させる

次のAmpere A100では、この流れがさらに強くなります。

A100では、

  • Tensor Core
  • HBM2e
  • NVLink
  • MIG

などが入り、GPUはかなり本格的なAIアクセラレータになります。

そしてVengineer的に面白いのが、

GPUの中身を眺めること。

A100についてL2 Cacheなどを調べていくと、GPU内部は単純な巨大な演算器ではありません。

SM、L2 Cache、Memory Controller、Crossbarなどが存在し、

        SM
        │
        │
   ┌────┴────┐
   │ Crossbar│
   └────┬────┘
      L2 Cache
        │
   Memory Controller
        │
       HBM

のような構造になっています。

そして、この内部構造を見ていくと、

「どのSMから、どのメモリへ、どの経路でデータを運ぶのか?」

という問題が見えてきます。

つまりAIアクセラレータでは、

演算性能だけではなく、データ移動が重要

になってきます。

ここが次のHopperにつながります。


3. Hopper

GPU単体ではなく「GPU同士」がコンピュータになる

Hopper H100について、2021年の段階でVengineerではすでに、

MCM TSMC 2.5D CoWoS TSMC 5nm

などを妄想していました。

当時はまだH100の詳細は分かりません。

そこで、HBMやCoWoSの世代から、

HBM x8になるのでは?

などと妄想していました。

実際にH100が出てくると、今度はGPUそのものより、

HGX H100の中で8個のH100がどう接続されているのか

が面白くなります。

実際のHGX H100の基板やH100の背面を眺めて、

H100とNVSwitchはどう繋がっているのか?

を妄想しています。

ここで重要なのは、

GPU ─ GPU
│     │
GPU ─ GPU

という世界になったことです。

つまり、

GPU単体の性能

だけではなく、

GPU間通信性能

がAIシステム性能を左右するようになります。

そのためにNVLink、NVSwitchが重要になります。

ここからNVIDIAの製品は、だんだん「GPU」ではなくなってきます。


4. Blackwell

GPUから「Superchip」へ

そしてBlackwell。

ここで大きな変化があります。

1個の巨大なGPUダイではなく、2個のDieを使う。

Blackwellの内部構成について、

HopperではCrossbarが複数に分かれていた。

というところから、

Blackwellでは2 Die間のアクセスがどうなるのか?

を妄想しています。

つまり、ここでも重要なのは単純なTOPSではなく、

DieとDieの間をどう繋ぐのか

です。

そしてBlackwellでは、GPUだけを見ていても意味がありません。

Grace CPUとBlackwell GPUを組み合わせた、

GB200

が出てきます。

      Grace CPU
          │
       NVLink-C2C
          │
    ┌─────┴─────┐
    │           │
 Blackwell   Blackwell

ここで、

「GPUカード」

という考え方から、

CPU + GPUを一つの計算単位として考える

方向に進みます。

さらにGB300へ進み、NVL72になると、もっと凄いことになります。


5. Blackwell NVL72

「GPU」ではなく「Rack」がコンピュータになる

GB200 NVL72では、

Blackwellが72個

です。

そしてNVLink Switchが大量にあります。

実際のDGX GB200 User GuideなどからRack構成まで追っています。

ここまで来ると、

GPU
 ↓
Board
 ↓
Compute Tray
 ↓
NVLink Switch
 ↓
Rack

となっています。

もう「GPUを何枚積んだ」という話ではありません。

Rackそのものが巨大なGPUコンピュータ

になっています。

さらに面白いのが電源です。

Volta、Ampere、Hopper、Blackwellと電源を追っていくと、

 計算性能が増える
 ↓
 消費電力が増える
 ↓
 電流が増える
 ↓
 12Vでは厳しくなる
 ↓
 48V/54V
 ↓
 50V級のBusbar

という流れが見えてきます。

つまり、

半導体の進化が、電源の進化を強制している。

ここは非常に重要です。

GPUを速くするだけではダメ。

電源を持ってこないと動かない。

冷やさないと動かない。

通信できないと動かない。


6. Rubin

「Rack-scale Computer」がさらに進む

そしてRubin。

2024年の時点から、

Blackwell → Rubinへの移行

を妄想しています。

最初は、

Compute Die + HBM

というところから考えていました。

さらに、

Compute Die + I/O Die

という構成を妄想し、

Compute Die
    │
   HBM

Compute Die
    │
   HBM

I/O Die

という方向を考えています。

さらにCache Dieまで妄想しました。

つまり、

GPU Dieを巨大化する

だけではなく、

Compute Cache I/O HBM

を分けて考える方向です。

これは非常に重要です。


7. そしてVera + Rubin

Rubinになると、CPUも変わります。

GraceからVeraへ。

そして、

Vera + Rubin

という組み合わせになります。

Vera RubinのBoardを実際に眺め、

ケーブルがない。

というところにも注目しています。

GB200では、Boardの周囲にいろいろなコネクタがありました。

ところがVera Rubinでは、

Boardそのものの構成が変わっている。

これは単なる「新しいGPU」ではありません。

NVIDIAが、

次のRackをどう作るか

を考えているということです。


8. Rubinでは電源まで変わる

そして、ここが個人的にはかなり面白いところです。

Blackwellでは、

50V級のBusbar

という話になってきました。

ところがRubinでは、

800VDC

という話が出てきます。

つまり、

Volta
48V/54V
   ↓
Ampere
12V
   ↓
Hopper
48V/54V
   ↓
Blackwell
50V級 Busbar
   ↓
Rubin
800VDC

という、とんでもない変化が起きようとしています。

もちろん、800VDCについては今後実装を確認していく必要があります。

でも考えてみると、これは当然とも言えます。

Rackの電力が巨大になれば、

P = V × I

です。

同じ電力を運ぶなら、

電圧を上げた方が電流を減らせる。

電流が減れば、

I²R

による損失も減ります。

つまり、

AIの計算性能を上げることが、最終的に「強電」の問題になる。

GPUの話をしていたはずなのに、

いつの間にか電気工事の話になっています。

面白いですね。


9. Feynman

では、その次は何になるのか?

ここから先は完全に妄想です。

Feynmanの詳細について、今の時点で分からないことはたくさんあります。

なので、

Feynmanはこうなる!

とは言いません。

ただし、

VoltaからRubinまでの流れを見ると、

次に何が問題になるのかは、ある程度想像できます。


10. GPUの問題ではなく、「データセンター」の問題になる

Voltaの頃は、

GPUを速くする。

でした。

Ampereでは、

AIを速くする。

Hopperでは、

GPUを大量に繋ぐ。

Blackwellでは、

CPU + GPU + NVLinkを一つのSystemにする。

Rubinでは、

Rackそのものを一つのComputerとして設計する。

となっています。

ではFeynmanは?

もしかすると、

RackとRackを含めたAI Factory全体を一つのコンピュータとして考える

方向になるのではないでしょうか。


11. こうなると「Memory」の意味も変わる

例えばLLMでは、

  • Model weights
  • KV Cache
  • Activations
  • Intermediate data

など、大量のデータを扱います。

HBMを増やすだけでは限界があります。

そこで、

GPU
 │
HBM
 │
CXL
 │
Memory Pool
 │
Storage

のような階層が重要になってきます。

つまり、

「GPUに何GBのHBMが載っていますか?」

という質問だけでは、AIシステムの性能を説明できなくなる。

重要なのは、

データを「どこに」「いつ」「どの帯域で」「どのレイテンシで」置くのか?

です。

これは、GPUアーキテクチャというより、

システムアーキテクチャ

です。


12. AI時代の「CPU」はどうなる?

ここも面白いところです。

Voltaでは、

CPU
 ↓
GPU

でした。

Blackwellでは、

Grace
 ↕
Blackwell

となりました。

Rubinでは、

Vera
 ↕
Rubin

です。

つまりCPUもGPUの「ホスト」ではなくなってきています。

CPUは、

  • Control
  • Memory
  • I/O
  • Networking
  • Storage
  • Scheduling

などを担当する重要なSystem Componentになります。

そしてGPUとCPUの境界も、NVLink-C2Cなどによってどんどん近づいていきます。


13. 「GPU」という言葉自体が古くなる?

ここまで来ると、

NVIDIAはGPUメーカーなのか?

という疑問が出てきます。

もちろんGPUを作っています。

しかし製品を見ると、

GPU
+
CPU
+
HBM
+
NVLink
+
NVSwitch
+
NIC
+
CXL
+
Storage
+
Power
+
Cooling
+
Software

です。

そしてこれをRackに組み込み、

Rack
 ↓
Cluster
 ↓
AI Factory

まで持っていく。

もはや、

GPUだけを作っている会社

とは言いにくい。


14. Volta → Feynmanを一本の線で見る

ここまでをまとめると、こんな感じでしょうか。

Volta
 │
 │  Tensor Core
 ↓
GPUでAIを計算する
 │
Ampere
 │
 │  HBM / Tensor / MIG
 ↓
AI Accelerator
 │
Hopper
 │
 │  NVLink / NVSwitch
 ↓
GPU Cluster
 │
Blackwell
 │
 │  Multi-Die
 │  Grace + Blackwell
 │  NVL72
 ↓
Rack-scale Computer
 │
Rubin
 │
 │  Vera + Rubin
 │  HBM4
 │  I/O Die
 │  800VDC
 ↓
Rack-scale Infrastructure
 │
Feynman
 │
 │
 ↓
???

この「???」が面白い。


15. あたしの妄想

Feynmanでは、

「GPUの性能を何TFLOPS上げるか」

という議論だけではなく、

AI Factory全体で、1ドル・1kWh・1ラックあたり、どれだけAIを処理できるか?

という指標が、もっと重要になるのではないでしょうか。

つまり、

GPU Performance
        ↓
System Performance
        ↓
Rack Performance
        ↓
Cluster Performance
        ↓
AI Factory Performance

です。

ここまで行くと、

半導体の設計者だけでは作れません。

必要になるのは、

  • Semiconductor
  • Packaging
  • HBM
  • Networking
  • Optical
  • Power
  • Cooling
  • Software
  • Compiler
  • Distributed Computing
  • Manufacturing

です。

全部です。


16. だからVengineerの「妄想」は面白くなる

Vengineerの妄想では、これまで、

「このDieはどうなっているんだろう?」

から始まって、

「このHBMはどう繋がっているんだろう?」

「NVLinkはどこを通っているんだろう?」

「このBoardのコネクタは何だろう?」

「このCompute Trayはどうなっているんだろう?」

「このRackの中はどうなっているんだろう?」

と、どんどん外側へ広がってきました。

そして最近は、

「この電源はどうなっているんだろう?」

「この冷却はどうなっているんだろう?」

というところまで来ています。

これは実は、

GPUの分解

ではありません。

AI Computerの分解

なんですよね。


おわりに

VoltaからFeynmanまで。

単純に、

Volta → Ampere → Hopper → Blackwell → Rubin → Feynman

というGPUの世代交代として見ると、毎世代性能が上がっているだけに見えます。

でも、少し引いて眺めてみると、

GPU
 ↓
AI Accelerator
 ↓
GPU Cluster
 ↓
Superchip
 ↓
Rack-scale Computer
 ↓
AI Factory

という進化が見えてきます。

そして、この進化で面白いのは、

計算能力が上がるほど、GPU以外のものが重要になっている

ことです。

HBM。

NVLink。

NVSwitch。

NIC。

CPU。

CXL。

電源。

冷却。

そしてRack。

だから、次のFeynmanを妄想するとき、

「Feynman GPUは何SMですか?」

だけを考えていては、たぶん足りません。

むしろ、

FeynmanのRackは、どんなコンピュータになるのか?

を考えた方が面白い。

そして、その先には、

NVIDIAは最終的に何を「チップ」と呼ぶのだろう?

という、もっと大きな疑問があります。

次の世代も、

Let's 妄想。


で、ここまでの内容は、ChatGPT (無課金) sanに、

「Vengineerの妄想」の記事をベースに、

Volta
 ↓ 
Ampere
 ↓ 
Hopper
 ↓ 
Blackwell
 ↓ 
Rubin
 ↓ 
Feynman

について、Vengineerの妄想の記事を参照しながら、記事にしてみてとお願いした結果です。

もう、ほとんど、あたしの妄想っぽくなっていますね。凄いです。