Vengineerの妄想(準備期間)

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来年のXilinx、その1


今年のXilinx、話題はいっぱいでしたね。
来年はその話題を盛り上げていく年だと思っています。

でなんで、Alteraを取り上げないんだって。
Intelに買収されたので、ちょっと方向性が変わってしまったような気が。
特に、Xeon + FPGAに力を入れているが、それ以外は。。。。と。

で、XilinxFPGAに関しては、次の3つのカテゴリーに注目しています。
 ・エントリー : PYNQ
 ・組み込み   : UltraZed
 ・クラウド   : Amazon EC2 F1

まず今日は、最初のエントリー:「PYNQ」について、書きますね。
PYNQについては、このブログでも何度か取り上げていますよね。

Pynqのお値段(2016/10/1)
PYNQ いろいろ(2016/10/24)
Arty-Z7(2016/11/20)

「PYNQ」は、229ドル。
Zyboの189ドルよりは高いですが、アカデミック価格では69ドルなんですよ。
超お安いのです。

Xilinxのブログ、Xcell Daily Blogでも最近何度も取り上げられています。
PYNQ いろいろ(2016/10/24)に追記しておきました。

アカデミック価格で入手できる大学などの教育用として開発されたようですが、
あたしは「PYNQ」をソフトウェア屋さんのためのFPGAボードと考えています。

XilinxがZynqを出したことで、FPGAはハードウェアだけでなく、
ソフトウェアの世界に広がりました。
ZedBoard/Zybo/MicroZedなどの開発用ボードがかなり安く入手でき、
かつ、開発環境であるVivadoだけでなく、
HLSであるVivado HLSも無償になったのが大きいと思います。
この辺のお話は、FPGAプログラミング大全 Xilinx編を読んでみてください。

これらの評価ボードはあくまでもFPGAを利用したい人のためのものです。

「PYNQ」はZedBoard/Zybo/MicroZedのようにUbuntuが立ち上がるだけでなく、
「PYNQ」(Python Productivity for Zynq)の名前でもあるPythonを開発環境にしているところが今までのZynqを搭載した開発ボードとは圧倒的に違います。

ここにも色々書いてありますが、FPGA部をPythonで制御できる。

ここが重要です。

デバイスドライバ書いて、Cのプログラム書けばいいじゃん。
と思うでしょうが、

そこ、ちょっと違います。

多くのソフトウェア屋さんはデバイスドライバなんか書きません。
C言語でプログラムを書いたこと無いソフトウェア屋さんも
今じゃ多いのではと思います。

PYNQの公式ドキュメントのCreating Overlaysの Introduction にも次のように書いてあります。
引用
A programmer can use an overlay, but will not usually create the overlays, as this is a specialised task for a hardware designer.

This section will give an overview of the process of creating an overlay and integrating it into PYNQ, but will not cover the hardware design process in detail.
Overlayのbitstreamの作り方とPYNQへの組み込みについての概略しかないんだよね。

ここから先は、やっぱりFPGA部を自分で作りたい人向けなんだろうね。

PythonFPGA部を制御出来るようになったら、
次のステップとして、FPGA部を自分で書いてみる。
ここに、SDSoCを利用する。
なので、
「PYNQ」購入者にはSDSoCのライセンスを安価で提供する必要があります。
「PYNQ」用のプラットフォームだけしか利用できないライセンスでもいいので。
あー、でも、この段階で、C言語でプログラムを書けないといけませんね。

そうなると、Xilinxのお仕事としては、
PythonコードをVivado HLSコードに落としてくれるツールを
開発しないといけないですね。

おっと、中原先生のPython => Vivado HLS変換ツールが公開されれば、

可能かも。。。


でも、いつ、公開されるのだろうか?

それまでは、頑張って、SDSoCかVivado HLSで書くしかないな。。。

追記)、2017.03.11
TensorFlow User Group ハード部 #1での中原先生の発表の中で
変換ツールは東工大のTLOから購入することができると。
めっちゃ安いようです。で、お幾ら?