はじめに
今日は、xelab コマンドについてみていきます。
。xelab コマンドのオプションは多いので2回に分けて説明します。
xelabコマンドのオプション
-a [ --standalone ]
実行プログラムを生成し、インタラクティブな動作をしないで、シミュレーションを最後まで実行します。
-d [--define] arg
Veirlog HDL/SystemVerilog のマクロ定義をします。-d TEST では、マクロTESTを定義、-d TEST=0 では、マクロTESTを1として定義
--debug arg
デバッグ情報を追加する。下記の値を指定できます。デフォルトでは、off です。つまり、オプションを設定しないと、デバッグ情報を含んでいません。
- line: HDL breakpoint
- wave: waveform generation, conditional execution, force value
- drivers: signal driver value probing
- readers: signal reader (load) probing
- xlibs: visibility into libraries precompiled by xilinx
- all: all the above
- typical: line, wave and drivers
- subprogram: subprogram variable value probing
- off: turn off all debugging abilities
-f [ --file ] arg
指定したファイル内に、xelabコマンドのオプションを記述します。
-h [ --help ]
ヘルプメッセージ(上記のメッセージ)を表示します。
--incr
インクリメンタルなパーシング&コンパイルを有効にする
-i [ --include ] arg
Verilog HDL/SystemVerilog の `include で指定したファイルが検索するパス名を指定します。
--initfile arg
デフォルトの xsim.init ファイル内で設定されているパラメータを上書きするためのファイルを指定します。
--log arg
ログファイル名を指定します。デフォルトでは、
-L [ --lib ] arg
Verilog HDL/SystemVerilog および Mixed language design のインスタンスを検索するディレクトリを指定します。
--nolog
ログファイルを生成しない。
--override_timeunit
すべてのSystemVerilog/Verilog HDLモジュールの timescale の timeunit を上書きします。
--prj arg
VHDL/Verilog HDL/SystemVerilogのライブラリを指定します。
-r [ --run ]
生成した実行ファイルを使って、シミュレーションを実行します。
--relax
Relax strict HDL language checking rules
これでどのくらいチェックが緩くなるのだろうか?
-R [ --runall ]
シミュレーションの終了(SystemVerilog/Verilog HDLの$finish)まで実行します。xsim 内のコマンド、run -all と同じです。
-s [ --snapshot ] arg
スナップショット名を指定します。
--timescale arg
SystemVerilog/Verilog HDLの timescale を指定します。デフォルトでは、1ns/1ps です。
--version
コンパイラのバージョンを表示します。
Vivado Simulator v2021.2
のように、表示されます。
-v [ --verbose ] arg
メッセージのレベル(0, 1, 2) を指定します。デフォルトは、0 です。
--uvm_version arg
UVMのバージョンを指定します。デフォルトでは、1.2 です。1.1 と 1.2 以外を指定すると、以下のメッセージが表示されます。
ERROR: [XSIM 43-4555] Incorrect value specified for switch -uvm_version, the valid values are 1.1 and 1.2 (default)
--mt arg (=auto)
コンパイル時のジョブ数を指定します。auto(デフォルト)は論理CPUコア数を使います。
- auto: automatic
- n: where n is an integer greater than 1
- off: turn off multi-threading
--stats
シミュレーション後に、CPUとメモリの使用状況とデザインの統計データが表示されます。
おわりに
今回は、xelabコマンドのオプションの前半をみてみました。明日は、後半をみていきます。