はじめに
なんだか、半導体がブームですが、個人で半導体を作るのにはそれなりの壁があります。 HDLにて回路を記述して、シミュレーションして動くようになったら、FPGAに実装して動くことを確認することができます。
しかし、俺様半導体、そう、自分だけの半導体を作るにはそれなりのお金が必要です。
そのお金が無償というのが、Google、GlobalFoundries、SkyWater Technology、Efabless のOpenPWMです。
OpenMPW
OpenMPW では、オープンなPDKとOpenLaneを使って、GDSを作成します。このGDSからGlobalFoundries 180nmまたはSkyWater Technologyの130nmで俺様半導体を作るわけです。
GDSから俺様半導体と俺様半導体が載った子ボードを作ってくれる仲介をしているのが Efabless です。
OpenMPWでは、回路情報等をオープンソースにするという条件で無償で俺様半導体を作ることができます。ただし、必ず俺様半導体ができるのではなく、希望者が多ければ抽選になります。最近は抽選になっているようです。
俺様半導体は評価ボード用にM.2 Boardに搭載され、評価ボードで評価ができます。また、チップ単体でもかなりの数が送られてきます。
下記のツイートのような評価ボードと チップが載ったM.2 Cardも来るようです。
我が子来た!!!!HAPPY!!!!#OpenMPW pic.twitter.com/uxYJljUOuf
— クレイジーピエロ2.0 (@Cra2yPierr0t) 2023年6月11日
GlobalFoundries 180nmの自作8bit CPUが届きました!
— クレイジーピエロ2.0 (@Cra2yPierr0t) 2023年7月1日
GlobalFoundries 180nm 8-bit CPU has arrived !#efabless #OpenMPW pic.twitter.com/bMEMa7o9dT
chipIgnite
回路情報をオープンにしたくないときはどうすればいいのか?
それは、$9750 を払えば、chipIgnite にて OpenMPWと同じ俺様半導体を作ることができます。抽選ではありません。ただし、希望する時期に作れるのではなく、決まった時期になります。
$9750 で100個の俺様半導体と評価ボードが5枚送られてくるようです。100個なので、1個ざっくり$100。
おわりに
OpenMPWにて、回路情報を公開してもいいものにて練習をして、$9750 にて回路情報を公開しない版を作るというのがいいのでは?と思っています。
$9750が高いか安いかは、人それぞれですが、$9750 で俺様半導体が作れるというのはチャンスがあるということですよ。。。
先日の半導体チップ雑談にて、Bluespec => Verilog HDL => FPGA のパスで動かくというお話をしました。また、FPGAではなく、俺様半導体を作ることも可能では?というお話になりました。