Vengineerの戯言

人生は短いけど、長いです。人生を楽しみましょう!

AMDの3D V-Cache は、第三世代EPYC Milanベースになるっぽい

はじめに

AMDがEPYCの CPU dieの上に L3 Cache の die (3D V-Cache)を発表したのが6月のCOMPUTEX

ascii.jp

CPU die には、32MBの L3 Cacheが載っているが、ここに3D V-Cache(64MB L3 Cache die) を CPU die の上に載せて、96MBのL3にする感じ。

この時はどのプロダクトに載るのかまでは発表していませんでした。

Milan X なるもの

北森瓦版にて、Milan Xなるものが 3D V-cache を搭載したプロダクトになるという噂。Milanなので、Zen3 (TSMC 7N)

northwood.blog.fc2.com

第3世代 EPYC の Milan の CPU die の上に 3D V-Cache を搭載する感じで、

  • 7773X 64-core/128-thread 2.20GHz/Boost 3.50GHz L3=768MB TDP280W
  • 7573X 32-core/64-thread 2.80GHz/Boost 3.60GHz L3=768MB TDP280W
  • 7473X 24-core/48-thread 2.80GHz/Boost 3.70GHz L3=768MB TDP240W
  • 7373X 16-core/32-thread 3.05GHz/Boost 3.80GHz L3=768MB TDP240W

8個のCPU dieは全部有効で、各 die 内のコアの数を変えているが、L3 Cache のサイズは 768MB のまま。

となると、一番下の 7373X だと、1 CPU die で、2コアしか使えないが L3 Cache が 96MB とかなりリッチになっている。

おわりに

第四世代EPYC(Zen4) の Genoa ではなく、第三世代EPYC(Milan)ベースに 3D V -Cache を載せてきたのは、Zen4は TSMC 7Nではなく、TSMC 5Nになり、新しいプロセスでの開発に加えて、3D V-Cache 搭載という2つのことを同時に行わない。という、Intelの tick-tock 戦略のような感じなんでしょうかね。。

これとは別に、AMDのMI300なるGPGPUについてのリーク情報が流れてきました。

( 4個のGPUの上にそれぞれ HBM Stack (8枚) ) が2組とCPU die が8枚。凄いです。この CPU die も Milan-Xのように 3D V-Cache を積むんでしょうね。