Vengineerの妄想

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ロシア産のCPU、Elbrus-8S/8SV/16S とは?

@Vengineerの戯言 : Twitter
SystemVerilogの世界へようこそすべては、SystemC v0.9公開から始まった 

Twitterに流れてきた、ロシア産のコンピュータ (IcepeakITX ELBRUS-8CB) について、ちょこっと調べてみた
www.crowdsupply.com

なんと言っても印象的なのは、チップの色。。。これ銅なのかな。銅のパッケージって見たことないような。
a custom fullly-copper IHS (Integrated Head Spreader) とありました。
1つはCPU (大きい方でメモリが周りにある)、もう一つが SB (South Bridge)の MCST KPI-2、隣にPLXのチップがあったりしている。M.2 (2280)のコネクタとSATA(6G)のコネクタも4つ見えますね。
MCSTは、Moscow Center of SPARC Technologies ということは、CPUのアーキテクチャーはSPARC?

ボードは、Mini-ITX。PCのサイズですね。

ELBRUS architecture の CPU は、1.5GHz動作で VLIW 、8コア。メモリは、8GBのDDR4。

Elbrus-8S の Wikipedia によると、L1I-128KB, L1D-64KB, L2-512KB/core (total : 4MB)、L3-16MB

メモリの構成は、2x [4+1] 8 Gbit/32 Gbit なので10個のDRAMが載っているのね。。ECC。まー、SPARCってECC載っていたしね。
このCPUは、x86-64のコードが動くっポイ。x86-64 VLIW firmware にて、オーバーヘッドが少なく、x86-64のコードが動くようです。
microSD (HD) が付いているのが、PCではない感じ。

なぜか? Cache というものがある。1x PATA 8GB (required as cache device for hardware emulation of x86 on Elbrus) とあるので、ここにFirmwareが入っているのね。8GBも。。。

PCIe2 x16 +PCIe x1 (USB 3に利用しているっぽい)

Elbrusについて、ちょこっと調べてみたら、こんなプレゼン資料が出てきた。Russian Superccomputing Days (たぶん、2018年)かな。
5ページ目に、

Effective binary compatibility with Intel x86, x86-64
• Execution of Windows XP, Windows 7 and above, Linux
• Compatibility layer for applications in x86 / x86-64 code in Linux

とありました。Windows 10 は動かないのかな。。。いろいろと条件あるからね。特にグラフィックスなんか。

7ページ目に、2013年からの4シリーズの説明。

  • 2013:Elbrus-4S、800MHz、4cores, DDR3-1600 x 3, 50 Gflops SP, 45W, 65nm
  • 2015 : Elbrus-8S, 1.3 GHz, 8 cores, DDR3-1600 x4, 250 Gflops SP, ~60..90W, 28nm
  • 2018 : Elbrus-8SV, 1.5 GHz, 8 ccores, DDR4-2400 x 4, 580 Gflops SP, ~60..90 W, 28nm
  • 2021 : Elbrus-16S, 2.0 GHz, 16 cores, DDR4-3200 x 4, 1500 Gflops SP, ~90..110W, 16nm

と順調に進化しているようです。

2021のElbrus-16S になると、Intel Xeon E7-4850 v4 (Broadwell/2017) や Intel Xeon Platinum 8153 (Slylake/2017)程度の性能になるようです。

www.hardwaretimes.com

に16コアの Elbrus-16S の情報があります。

  • 2.0 GHz
  • DDR4-3200 ECC x 8 channels
  • 32 PCIe Gen3
  • SATA III x4
  • 10GbE/2.5GbE
  • 16nm

上記の情報とほぼ同じですね。

https://www.stalkerzone.org/domestic-16-core-processor-elbrus-16s-has-russia-really-caught-up
には、基板のCPUの周りの写真が載っていて、CPUの両サイドにメモリスロットが2個づつあるような気がします。
SBからは、PCIe Slot が 6個繋がっているように見えます。Elbrus-8Sの場合は、SBからPLX経由でPCIe増やしていますが、Elbrus-16Sは 32本のPCIe でているので1本は x16、残りの 16本を5個のスロットに分けている感じですかね。

また、x2 や x4 構成のサーバーの写真が載っています。 x4 構成のサーバーでは、メモリスロットが各CPUに対して8個になっています。